<!DOCTYPE html> 魏王朝興亡録

潜龍の章

昼は東市の商人を訪れ、夜は遊侠と杜康を飲む。五年の恩で死士を結び、未央宮で機会を待つ。

金銀密かに商道を通し、洛陽城に諜報網を張る。表向き黄老の術に没頭し、実は忠義の士と広く結ぶ。

破陣の章

明詔頻りに寛仁を示し、密かに流言で臣の心を乱す。名家を分断し寒門と結び、司馬の門前に車馬疎らに。

新貴を扶持し旧閥を抑え、朝野の均衡を綱渡りの如く保つ。恩賜の令で爵位は易く、名家は次第に瓦解す。

楼船を造り水軍を練り、屯田を開いて倉を満たす。広陵の潮に千帆競い、金陵の王気は暗然と収まる。

明らかに栈道を修め陰平を渡り、密かに奇兵を遣わし錦城を襲う。剣閣の鈴響き丞相嘆き、益州の沃野は魏庭に帰す。

并州に城を築くこと三千里、幽州に馬を牧すこと十万匹。胡児南下を敢えてすれば、金戈鉄馬陰山を踏む。

冠軍侯の後漢将なく、今や魏騎漠北を掃う。狼居胥に封じて蒼天を祭り、漠南より此より王庭なし。

*作者：.蒸饺.*